レコーディングスタジオBANCHO/日記

10月2日つづき

 ルリタテハの羽化は、待ちぼうけ。
 ウマノスズクサを採りに小貝川の土手まで行って、引き返してきても。
 サナギは、サナギのままで一日が終った。

 しようことなしに、想い出にふける…。

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 「番町スタジオ」はいまでもあるのかどうか、インターネットで検索してみた。
 ある、ある。いくつも見える。
 ただ、その名の周りに<写真>の文字がやたら目につく。
 めあてはひとつの「番町スタジオ」。
 さがしているのは写真スタジオではなく、録音スタジオだ。

          

 検索の見出しをつらつら見ていると、<昔あったスタジオ>というタイトルでだれかが書いているのがわかった。
 アクセスすると、これまたずらずらとスタジオの名前が出てきた。
 五十音順にそれぞれのスタジオについて短い記事がある。
 「番町スタジオ」もある。

          

<名前の通り、当然、千代田区番町にあったのだが、場所は定かに覚えていない。多分、いわゆる日テレ通りの何処か、四谷方向に細い道を入った辺りに有ったと思う。 印象としては、狭い、汚い、小さい、と云う、程度しか覚えていない。
というのが、昔の番町スタジオの印象なのだが、現在、同じ場所かどうか、定かではないが、「番町スタジオ」の看板が上がった建物がある。われわれが出入りする様な、ナマ楽器の録音をする様なスタジオではないと思うが、別の形で営業しているのかも知れない。(以下2行、略 旭孝ブログより)

           

 これは、いつのころの番町スタジオのことをいっているのかが肝心だけれど、文脈にはない。
 しかし執筆者はミュージシャンであるから、あちらこちらご存じで、スタジオの比較もできる。
 でも、まあ、おやおや、ってなもんだ。
 狭い、汚い、小さい…か。
 あれは、そういうところだったんだ…。
 けれど、具体的に建物が見えてきたのではない。場所については以上の説明よりももっと不確かで、何度か通ったが、方向音痴だから当時すらいつでも迷子になりそうだった。
 建物のようすなども早々に記憶から抜け落ちている。

          

 じつは建物のようすなどどうでもよい。
 狭い、汚い、小さい、といわれてもいっこうに差し支えないし、もとより録音スタジオなどほかに知らないのだから、 狭い、汚い…と比較のしようがない。

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 モニター室という部屋にいて、ガラス越しに歌手や楽団を見ていた…。
 記憶の映像としてはそれだけのことだ。歌手は男で、いかにも音楽学校で声楽を勉強してきました、といった発声と唄いぶりで、すでに歌謡曲に目覚めていた十八か十九の少年の耳にはなじまなかった。じぶんが手がけた詞が音楽として加工されていることに並でない興奮はあったけれど、詞に書きとめた<ことば>は、いまそこで歌われているニュアンスとはちがう、というちぐはぐな気持で聴いていた。

          

 もっとたしかな興奮は、楽曲ではなくて、音そのものにひきおこされていた。
 大音量で聴く音は、映画館のほかに知らないくらいだから、十数人で編まれたオーケストラの音の大きさにまず驚いたし、ナマのおとの凄さをあらためて思い知ったのだ。
 あらためて、というのは、いなか町の映画館で催された歌のコンテストに出て、楽団のナマの音に接しており、そこでイントロのトランペットに酔いしれ、舞いあがった経験があったからだが、これはまたべつの話になる。

          

 モニターとか、ミキサーとか、専門的なことにもまったく無知で、ああいうところではたいていヘッドホンをつけているものらしいとあとで知ったけれど、番町スタジオで受けた音の洗礼は、のちにジャズ喫茶「アシベ(ACB)」や「ピットイン」などで聴く器楽演奏にも、護符のごとく、まぼろしのごとく、記憶の通奏低音としてたちあらわれてくることになる。

          

 「おーい、タイコ」と指揮者がスタジオ内でさけんだ。「楽譜どおりにやってくれよ」
 ドラマーが笑いをまじえてこたえた。
 「楽譜どおりでいいんですかあ」
 レコーディングされている曲は、映画音楽を生業としているひとの手によるものである。
 作曲家はそこに居合わせなかったが、その楽曲にかかわるひとりとして少年自身もかれらのことばのやりとりにあわい屈辱をあじわった。

          

 カラオケなどまだ普及するけはいすらない時代のはなしで、レコーディングは唄とオーケストラの同時録音がふつうだった。


          

 ネットショッピングで注文してあったレンズがとどいた。
 ずしりとくる重さもいい。
 さっそく装着して、家を出、目の前の駐車場に咲く彼岸花を撮ってみた。
 そこへ、なんと、ことし初めてのお目見え、ツマグロヒョウモンのオスだ。
 新しいレンズを見越してのお出ましか。
 「撮らねばならぬ、撮らねばならぬ」
 と、オジサンは年甲斐もなくはしゃいでいるのであった。


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この記事へのコメント

  • nanase

    今日自分のblogに写真をTESTアップしてみました。

    デジカメからPCを使ってのアップで、幅とか合わせてやってみたけどなかなかうまくいきませんでした(>_<)

    ケータイだとさほど問題なくみれるかなーって感じはしますけど、難しいですふらふら

    ありがとうございました。
    2008年10月05日 03:39
  • 七里

    ●nanaseさん、TEST拝見しました。4枚目はおそらくプロの写真家によるプロのモデルの仕事(の一環)ですね。
    歌手としてもいっそういいお仕事を!
    2008年10月05日 05:13