下村康臣未刊詩篇のご案内(6)

#下村康臣 #詩人 #現代詩 #鰐組 下村康臣未刊詩篇を雑誌「鰐組」からHP鰐組に転載しています。こちらでごらんください。          ■ ライトヴァースの試み「我らの旅」など20篇 new 惑星詩篇「正午」「惑星」「モノレール大井競馬場駅」「雨」 作品七掛二 「人でなしの唄」「触れることのいくつか」「立ち尽くすこと」「サンタマリア」「パリの写真」「ぼくの丸いメガネ」「初夏」…

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下村康臣未刊詩篇のご案内(5)

この男を 出発させて頂きたいのである 描かれたことのない世界の方へ! 下村康臣詩集『跛行するもの』 「口絵説明」より 下村康臣未刊詩篇を雑誌「鰐組」からHP鰐組に転載しています。こちらでごらんください。 ■下村作品録(初出誌・鰐組) ■既刊下村詩集目次 併載 惑星詩篇「正午」「惑星」「モノレール大井競馬場駅」「雨」> new 作品七掛二 「人でなしの唄」「触れ…

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下村康臣未刊詩篇のご案内 1.25

  この男を   出発させて頂きたいのである   描かれたことのない世界の方へ! 下村康臣詩集『跛行するもの』 「口絵説明」より 下村康臣未刊詩篇を雑誌「鰐組」からHP鰐組に転載しています。こちらでごらんください。 【既刊詩集目次】【下村作品録(雑誌『鰐組』】あり)       * 作品七掛二 「人でなしの唄」「触れることのいくつか」「立ち尽くすこと」「サンタマリア」…

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下村康臣未刊詩篇のご案内 1.24

下村康臣未刊詩篇を雑誌「鰐組」からHP鰐組に転載しています。こちら (既刊詩集目次 下村作品録(雑誌『鰐組』) あり)       * 巡礼 336行 new 旧詩帖(序文、儀式、機上、雪の砂丘、春、空の墓、薔薇) 全165行 佐藤理髪店 17行 惑星ソラリス(ある作品論) 29行 ここ、昼と夜 20行+21行 農場(部分) 170行 舟 98行 …

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下村康臣未刊詩篇のご案内

下村康臣未刊詩篇を雑誌「鰐組」から転載しています。 供犠 117行 惑星ソラリス(ある作品論) 29行 ここ、昼と夜 20行+21行 農場(部分) 170行 new 舟 98行 また会う日まで眠ろう 460行 『春の詩論』注解 390行 春の詩論 170行 作品は以下追加していきます。 鰐組でごらんください。こちら し…

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おれと単車とウォシュレット/ひとりごと

離れの小部屋の屋根瓦を  大粒などんぐりが  コントンクリントンカフカフと鳴らす季節がきたもんだ  おれは革ジャンを羽織り  ほんのお飾りの絹のマフラーを首に巻いて  ナナハンにまたがる  おれのきれいな尻は  ゆったりとしたシートにしっくりなじむ  そうさ おれの人生でいちばんでえじなのは  ナナハン  つぎが ウォシュレット  愛すべきナナハン  愛さずにはい…

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うた『青い服 金の服』

詩:岡島弘子 作・編曲:SOULBOX 歌唱:三輪みどり イラスト:鈴木ヒロ<君への航路> 青い服 金の服はだしで はしってきた はだかの水に 青空が青い服着せても たちまち ぬぎ散らかして にげる はだしで はしってきた はだかの水に お陽さまが金の服着せても やっばり ぬぎ散らかして にげた 青い服 金の服 晴れ着…

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電子書籍版『鰐組』237号案内

【今号の執筆者】 伊達悦子●「折々の」同人 白井恵子●「ユタ」同人/詩集『ゆうなるかぁん』 福原恒雄●日本現代詩人会、日本詩人クラブ/「掌」同人/詩集『跳ねる記憶』『Fノート』『生きもの叙説』他 仲山 清●詩集『サイキ』『さらば、ろくでなし』『飛行の構造』『兇器L調書』他 小林尹夫●日本詩人クラブ 日本ペンクラブ/詩集『方舟の光景』『蜘蛛の糸』『ヘルンの耳』他 草野早苗●写真(中…

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帰れる夏があれば ♪オリジナル曲

帰れる夏があれば Musicとしたん 帰れる夏など あるはずがない あるはずがない夏へ だから帰る われた背なかを のぞいてみるかい のぞいた顔をうつすだけだよ むかしむかしの時代の水が いまなおさざめく われていなかったころの背なかを だれかにやさしく たたかれるみたいに だからいたたまれず いつでも帰る われた背なかをかたくとじて あるはずのない夏へ …

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出かける前にくたびれちゃう男のボイスポエム

背広を着て靴をはき鞄を下げて 階段を下りたら帽子を忘れていた 階段を上って靴を脱ぎ帽子をかぶってまた靴をはき 階段を下りたら傘を忘れていた 階段を上って下駄箱にあったのを鞄に入れ 階段を下りたら足にサンダルをはいている 階段を上りながら笑いがこみあげてきた 靴をはいたら首筋に汗をかいていた 出かける前にくたびれちゃった じぶんのために言葉をくり返したりしない くり返すのは…

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ボイスポエム「手品師のように」

Word:七里 Voice:山中真知子 音声を聴くには… ◆Windows Media PlayerまたはReal Playerの最新バージョン(フリーソフト)でお聴きください。 ◆ポップアップ ブロックを〔無効〕にしてください。 ◆制作ワニ・プロダクション 手品師のように木立のあいだで見あげれば 肩をすぼめたあいつも ききなれぬ…

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もやを、北へ

関東平野に朝陽がのぼるのを みるぞ と外へ出る たとえば明け方の風呂につかっていても 関東平野であり 外へ出れば関東平野がよくみえる とはかぎらない 大地を覆う秋の稲穂がきんいろにうねる 深いもやの奥に たのみの地平線があるのだが のぼる朝陽を待てば ひがしの街道に やせた月のようなおんながいて 両手にぶらさげたのは だれかの腕か わかれに 男に手を握…

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小雨の火事花

火をつけたのはだれだ 雨のなかを逃げいったかもな 凍らせたのはだれだ 雨のなかを逃げいったかもな 生涯をかけて愛したやつは 雨のなかを、雨になって 花をもみ消しているかもな。 おまえはいまわの際にきくだろう 賭けてもいい生涯など、おまえにはなかった、と。 photo …

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カラスウリの花に寄せて

古代広場のこどもたち photo 2008.9.13 植物群はねむらない、ねむれない。 時間のねじれを這っていく。 植物群は生えひろがり、 ひとは刈るのに大忙しだ。 こどもたちは古代芝生の広場で おやつを広げる。 小さな手がおやつをつかむ。 みどりの大きな手が こどもをひとり、つまみあげる。   ことばの巣は空っぽだ! 意味のないわめき声だけが…

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ガンガンガンと焼却炉をひっぱたく

 いつも気になっていた。  土手の向こうに見える赤さびた煙突は、何なのかと。  なんてことはない。  いまは使われていない巨きな焼却炉だ。  なんてことはない、  といいきるまでについやした  時間がむだだったような気もするし  しゃにかまえて写真を撮るなんて  あまりに安直な蛇足じゃねえか。  ああ、ガンガンガンと焼却炉をひっぱたきゃ …

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散歩と物件

  なつかしくもル・クレジオがいうところの物質的恍惚は、ぼくらにわずかでも理性を与えてくれたが、いまここでは理性のない自己満足的恍惚に足をもつれさせつつ、ぼくら自身が現実からフェードアウトしていくほかない。  ♥    イヌと彼女をつなぐリードは市の条例の文脈につらなるものである。  けれども彼女自身は、イヌのように従順であるはずもない。幻想的物件にはいたって寛大…

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枯れ野にあり、燃えてそらにあり

火にもならず枯れ草にもならず立つ… サルノコシカケ類 ゆず びわ あおき ■枯れ野にあり 森のほとりのユズは 実るにまかせ 落ちるにまかせ ふたつみっつ、ひろって くたびれたコートのポケットにしのばせ…

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ここにはない二葉の写真から

<光る>氏と<nanahusi>氏の映像作品に触発されて… 妄想と、たわごと。 雪 もしくは 雨と 分別よろしき名では ヤマじたいが霧散する とでもいうように みぞれと名づけた かの国のおんな名前が 被疑者コード 風の中に 夜の果てに みぞれを追った 寒さにかじかみ 洟をかみ 追うほどに みじめなぬかるみ やさぐれみぞれの潜伏先を …

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アオキの実であたたまる

みめうるわしき木ではない 20年、30年、と風雪に耐え 庭の片隅でひっそり生きてきた もうがんばらなくていい と声をかけたくなるようなアオキだが かたち整わぬながらも 熟した実のひと粒ひと粒に 冬の陽だまりがある 庭へ出て ふと アオキに気づいては 実をさがし なにかしらの想いが あたたまってくるのを待っている …

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初春、薄暮へ/岡堰

2008.01.03 ときに、ゆうぐれ 大気がひときわかがやく一瞬がある こわれかけたものが ついに最後のときをむかえ あたえられた力を さらに 超える力を発揮するみたいに。 視界から風景が消える いっさいの物音が消える けれども ひとはあたりまえのように 樹など見ており あたりまえのように 鳥のこえなど…

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蝿と堰

2008.01.03 15:00~16:00 小貝川岡堰・中洲 ひとはときに いかにも自慢げに 手形を残す いっぽんの杭に 傷む大地があるとしても わたしは きょう 銀の蠅となって たかる 石の台座にころがる こぶしに 桎梏の鎖をたらし 両手まるごと錆びついた そこにありもしない神の手に たかる ●旧・岡堰…

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雪送り

雪送り 牛久市、稲荷川:加工 見送られて 雨となった 見送るひとの無口が 季節はずれにひらきかけた 雨がみぞれにかわり みぞれがあらくれの 雪となった 川岸のもやい舟も 雪を太くかぶって ゆるい流れの島となった むこう岸へ こいでくれないか 亡霊のような船頭へ 最後のたのみごとをした 墨絵の墨もかすれるへさきに 琥珀の水鳥が凍っていた 見送られて …

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黄いろい家から

イチョウの葉のようなものが 降っているか 降りしきって 見通しがわるくなったりしているか おれの家はすっかり色づいて 鼻の奥まで 黄いろくなってきた からだもすっかりじめついて まいにち まいにち ごろごろしては 屋根をうろつくカラスの わめき声を聞いている ときどき おれのあたまのなかの くろいものを くわえて飛び去っていくが あれでどんな巣を こさ…

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ミニ・スタ Ⅱ

♪ハイ・ハイ・アーにあり 唄が、あのかたを求める手つきになれば かの詩人がよりたかく風船を打ちあげたように もっとたかく声を放つ 上のA(アー)の、さらにもうひとつ上のAへと。 唄はもはや 声ではなく、風船のようなものとして 光さえ発して、大気をゆする。 ゆれる大気におされ 地にはじかれ 身をおどらせた水銀の蜻蛉よ、 そらの青の微熱よ。 …

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菊とフック

菊とフック わからないといえ、ときみたちは責めたね 雲形定規には陽が昇らない 朝ぼらけもなければ夕まぐれもない けれども雲形定規は陽あたりのいい部屋にあり 仕事ひとすじの男の寵愛をうけている 出番の頻度でいえば 縮尺定規や三角定規にはとてもかなわない 型抜き定規とくらべても まだ少ない だがいったん持ち出されると 製図台い…

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さまようか、おまえも

いまなお さまようおまえに なんのしるべにもならないが ささげよう いちまいの木の葉を いまわたしの手のうちで 枯れたばかりだ せめてひととき たちどまり おもいおこしてくれ みどりの日々を おまえにもあった いのちがけの日々を さまようおまえに いまなお さまようだけのちからが…

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